深山巴の宿 登拝(古峯神社~三枚石~深山巴の宿 登拝3)

前日光の霊地めぐりとして、古峯神社~三枚石をお詣りし、最後に深山巴の宿をお詣りしました。三枚石からは暫く高原を歩き1379.9mのピークを通り、山を下り深山巴の宿に向かいました。山を下ると古峰ヶ原高原の古峰ヶ原湿原がありました。

古峰ヶ原湿原


右奥の建物は古峰ヶ原高原ヒュッテです。無人の避難小屋のようです。ヒュッテの意味は次のとおりです。

山小屋を指す言葉の中にドイツ語由来のヒュッテ (Hütte) という呼称があるが、これは高山や高原にある山小屋を指すことが多い。小屋のことを英語では「hut(ハット)」という。(Wikpedia 山小屋より)

古峰ヶ原高原ヒュッテの前を通りすぎましたが、何組かのグループが休憩したり、食事をしたりで賑わっていました。自動車で簡単に来れてしまうのでセキュリティ上宿泊は不可とのことです。

古峰ヶ原湿原は茶色が主体で、まるで春とは思えない風景ですが、山にとっては4月は冬があけたばかりなので緑が出てくるのはこれからのようです。

古峰ヶ原湿原を左手に見ながら、深山巴の宿を目指して進みました。

深山巴の宿

深山巴の宿は、じんぜんともえのしゅくと読みます。古峯神社から向かう場合は、古峯ケ原高原コース105分の位置にあります。ハイキングコースではあっても、車道(県道)を歩く区間が長いです。ルート地図は次のリンク先にあります。

リンク先:鹿沼観光だより 鹿沼市観光物産協会

深山巴の宿について、古峯神社のWebサイトを見ると、

「古峯ヶ原高原(横根山)山頂にある深山巴の宿は、日光開山の勝道上人が、明星天子の示現により、修行の地として定められた所」
中略
「上人の偉業をたたえて奥宮をお祀りしております。」

とありますので、深山巴の宿は古峯神社の本来的な奥宮ではなく修行の地であったようです。

深山巴の宿の説明を主に現地の説明板や古峯神社Webサイトから抜粋しました。

  • 白樺・樅・みず楢・白八汐などの樹木の中に、巴形に清水が流れている
  • 現在では禊場としても使われている
  • 勝道(しょうどう)上人は此處に草庵を結び、古峯の大神の御神威と、古峯ヶ原の人々の援助によって修行を積まれ二荒山を開山された。(日光開山の発祥の地)
  • 後には全日光僧坊達の修行の場として、一千年の永きに亘り明治初年に至る迄行われた
  • 栃木県重要文化財に指定されている

現在でも禊場として使われているとのことですが、まさにそのような雰囲気の場所でした。一千年にわたり修行の地であるとのことで、修行の履歴がこの場所に蓄積されております。

深山巴の宿 入口

鳥居をくぐると少しぴりぴりした気の圧を感じ、霊地であることがわかります。なかなかいいところに来ました。ここは修験の修行の地ということなので、真言、経、呪文、祝詞などをとなえたり、護摩を焚いたり、していたのでしょう。水に囲まれていて水行もあったのかもしれないです。特に寒冷時期の修行は厳しいところだと思います。

人が余り立ち入らない聖地かと思っていたら、現代では割合簡単に来れる散策コースの一部のような感じで、実際私の参拝時も観光客風の散歩中のおじさんが来られていました。

地形的には山あいの高原状の土地でゆったりした水の流れに囲まれたやや窪地でした。巴文に水が流れていると説明書きに書かれています。

参道

参道

参道風景

深山巴の宿の水路

水路と龍蛇人像

川の対岸に龍蛇と人が合成されたような像がありました。

龍蛇と人が合成されたような像の前のあたりの水の中には卵が数個落ちていました。以前、岩木山神社でも同じような光景をみかけました。水質悪化になるので卵は入れない方がよいという気がします。奉納したら捨て置かずに持って帰って欲しいです。

水面に写る木

この写真は樹木が写っていて気に入っています。気持ちがよい一枚です。

参道



深山巴の宿の中にいたのは全部で10分ちょっとくらいです。途中ゆっくり散歩したりしていたので祠の前でのお祈りは少しだけしました。観光散歩の方が来られたので、お祈りはすぐに打ち切りました。霊場として割合訪れやすい位置にあるので、痛しかゆしです。

祠群

境内風景

深山巴の宿

車道から来る場合の最も近い入口の目印

この写真から見て前方方面は古峯神社方面だったと思います。

通洞へ林道を進む

深山巴の宿を出た後はノープランでしたが、深山巴の宿入口付近に案内標識があり、通洞まで歩ける距離だったので通洞方面に進むことにしました。今後に備えもう少し歩いたほうがよいように思っていたのもあります。

通洞への林道

大体こんな林道を延々歩きました。林道を歩くとき誰もいなかったので、試しに競歩のような歩き方をしてみたらハムストリングなど普段余り筋肉痛にならない箇所が筋肉痛になりました。

渡良瀬渓谷に着きました。

途中、一部車道を歩き、渡良瀬川に出ました。

渡良瀬川沿いの山と集落

足尾駅到着

通洞駅より足尾駅の方が若干近そうだったので、わたらせ渓谷鐵道の足尾駅に着きました。切符が売られていない無人でした。待合用のいすなどには10人位の人がいました。足尾駅ではすぐに電車が到着してラッキーでした。到着した電車を記念撮影している人がたくさんおられました。写真撮影をしていて電車に乗り込まない人がいて一瞬不思議に思ったのですが、9分後にトロッコ列車が来るようでした。1~2両だけの電車に乗り(何両であったか正確には忘れました)、足尾駅を出て通洞駅に到着すると、通洞駅の方が栄えていてたくさん人が乗ってきました。さらに途中の駅で切符売り兼車内物販担当のお姉さんが乗り込んでこられたので切符を買いました。少し薄い細長い紙にパンチを入れる検札用の切符でした。こういうレトロなところが鉄道ファンに受けるのかもしれません。

以上で古峯神社~三枚石~深山巴の宿の登拝は終わりです。たくさんの霊場を経験できて、有意義で大変面白かったです。( ^∀^)


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