茨城神社旅1 酒列磯前神社 海辺の社叢が特筆されるお社
酒列磯前神社は、すぐ目の前が茨城県の磯前海岸という立地の神社です。さかつらと呼びます。過去、3回くらいはいっているので、今回4度目の参拝となりました。11月上旬に参拝してみました。
酒列磯前神社の位置づけ
酒列磯前神社はひたちなか市にあります。ご由緒は大洗磯前神社と同じ由緒を採用しています。なぜ二社に分けて祀るのか等の経緯はWebサイトの語由緒に書いてありませんのでわかりません。那珂川をはさんで北側に酒列磯前神社が、南側に大洗町の大洗磯前神社があります。どちらも海沿いにあり名前も磯前です。
酒列磯前神社の特徴
- 社叢が独特
うねうねと沢山枝分かれしていて、気の幹の色がやや白っぽい広葉常緑樹によって参道の両側や社殿の後方が占められています。参道は約300mもあり、特徴的な樹叢に圧倒されます。参道の両側はヤブツバキが多いとのことで、その他、境内含めてタブノキ、スダジイなどの自然林だそうです。
- 社殿の向き
海沿いに建っている海洋系の神社は、社殿が海に向かって建っているケースが多いと思いますが、酒列磯前神社そうではありません。海を背にして西向きに社殿が建っています。対照的に大洗磯前神社は海に向かって東南向きに社殿が建っています。
酒列磯前神社の社殿は一度遷座しているそうなので、以前の社殿は海を臨んでいたのかはわかりません。
- 古墳のお社
本殿背後に古墳があるので、古墳のお社といえると思います。
“本殿背後の社叢は人の手がほとんど入っておらず、禁足地的に保護されてきたようです。なお、この境内林内部には7世紀頃に造営されたと考えられる古墳も点在しています。”(茨城県教育委員会のサイトより)
本殿背後だけでなく、近辺にも古墳がありました。川子塚前方後円墳です。
- 中世代白亜紀層の海岸近くに立地
酒列磯前神社の付近は海岸線の地質に特徴があり、磯前海岸を南に進むと那珂層群といわれる中世代白亜紀層の海岸になります。酒列磯前神社の近くにはホテルニュー白亜紀というお宿もあるくらいです。
<参考リンク先>
中世代白亜紀層の海岸
白亜紀層の海岸をさらに南に進むと清浄石という石があります。別名を護摩壇石とも呼ばれ、海岸線に列状、棒状に伸びる岩場の先端に少し離れてぼこっと存在する台形で表面が平べったい石です。昔はここで神事や仏事行ったという話です。そんな岩の上で海に向かってお祈りでもしてみるのもよいかもしれません。清浄石以南の海岸は、茨城県指定天然記念物だそうです。アンモナイトなどの化石が多いそうです。天然記念物なので採取はだめだと思います。
<参考リンク先>
平磯白亜紀層
酒列磯前神社のデータ
- 旧社格は国幣中社、神社本庁の別表神社、式内社(名神大社)ということで社格が高い神社です。
- 酒列という名前の由来については、以下神社庁のページに記載があります。
”当神社の面する広汎にわたっての岩石群は南に約45度に傾斜して列なっていますが、その内の一部のみ反対の北に傾いた箇所があります。その様相から「逆列(さかつら)」の地名が生まれ、お酒の神様を祀るところをとって「酒列」となりました。”
- 平安時代の頃、酒列磯前薬師菩薩明神の神号を得ていました。
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参拝写真
参道を進みますと樹叢の木々の気が心地よくじっくり歩きたい参道です。進むにつれ段々と気が強くなり、素晴らしい波動です。ほの暗い参道の樹叢は、見た目がかなり特徴的ですが、海に近い神社の社叢では似たような外観の樹叢の木々をみかけたことがあります。
遠くに見える光が出口ですが、まるでトンネルみたいです。このすばらしい樹叢を維持していただいてありがたいことです。
参道の樹木です。
すごく主張のある木でした。こういう木を見つけると、タコを連想してしまいます。
拝殿です。
社格の高い神社らしく風格のある社殿です。酒列磯前神社の海辺の明るくすかっとした雰囲気、また、境内の整然とした雰囲気を好ましく思う人は多いと思います。
今回の4度目の参拝では、これまでで最も印象深く強い気をいただきました。これまでの参拝とはかなり違いました。