三峯神社登拝 大陽寺~妙法ヶ岳・奥宮~三峯神社

以前筑波山を登った時に、山の冷たい空気が抜群に心地よかったので、山にまた登ってみることにしました。登るのは霊山のみにしたいので三峯神社奥宮がある妙法ヶ岳を選定しました。登山ルートを調べたところ妙法ヶ岳と奥宮に登るルートは大まかにいって次のルートがあることがわかりました。また妙法ヶ岳山頂=奥宮かと思っていたら、妙法ヶ岳(1332m)山頂の少し先に奥宮がありました。

妙法ヶ岳・奥宮への登山ルート

1.表参道(標高差約930m)

大輪バス停付近に表参道の入口があり、途中に滝などもあるよさそうなルート。

2.裏参道(標高差約930m)

岡本バス停から少し歩いた所に入口があり、主に樹林帯の中を行くので地味なルートとされているようだ。

3.大陽寺経由(標高差約900m、大陽寺入口からの場合約1150m)

(大陽寺入口→)大陽寺→地蔵峠→妙法ヶ岳・奥宮。

大血川溪流観光釣場の前から大陽寺参道である山道を登り、大陽寺を経由するルート。大陽寺より先まで車で行くことも可能。大陽寺入口から出発する場合は車道を大血川溪流観光釣場まで歩く(途中一部で渓流沿いの遊歩道を歩くことも可能)。

4.雲取山、白岩山側からやって来るルート

通常日帰りは無理で、雲取山荘などに泊まる必要がある。

1か3かで迷ったが、大陽寺にも行ってみたいと思ったので3のルートで登ることにした。3のルートの場合、地蔵峠に出るルート以外に、お清平を通るルートもあった。近いほうがよいと思い地蔵峠(1445m)に登ったが、お清平ルートの方がややなだらかな道のりでなおかつ1523mの霧藻ヶ峰も通るのでよさそうな事に後で気づいた。霧藻ヶ峰、お清平については、将来、白岩山(1921m)、雲取山(2017m)に登るときに通過しようと思う。妙法ヶ岳、白岩山、雲取山を三峰山(三峰三山)というそうだ。

大陽寺入口~大血川溪流観光釣場

三峯口駅からバスで大陽寺入口に移動し、車道を約7.7km歩いて大日向の大血川溪流観光釣場に到着した。周囲の風景はよかったが、車道を登山靴で歩くのは疲れる。思ったよりも体力を消耗した。三峰口駅からタクシーで大血川溪流観光釣場まで移動する手もあるようだった。(備考:三峰口駅では常時タクシーがいるわけではないので、予約しておいた方が確実)

大陽寺入口から大血川溪流観光釣場(大陽寺参道入口)への道路

YAMAKEIのマップを見ていたらこの道路も登山道の一部として所要時間も記載されていた。

道路からの風景

道路沿いの風景(桜花)

(写真は、4月下旬の開花状況)

大血川溪流観光釣場前の大陽寺参道~大陽寺

大陽寺参道入口(大血川溪流観光釣場前)

大血川溪流観光釣場からの山道は、大陽寺までの参道の位置づけになる。登り始めてすぐにお清め地蔵尊があった。写真は撮り忘れたが強い霊力がありそうな有難いお地蔵さんだった。水を使い登山の無事を祈願してから登山を始めた。お清め地蔵尊については、次の説明書きがあった。

大陽寺へご参拝のみなさんへ
おきよめ地蔵尊霊泉の功徳
おきよめ地蔵尊の霊泉は大日向山霊境山麓より湧き出づる泉でありまして、この清らかな霊泉にて、手を洗い口を濯きしてこの霊境で心身を清めることにより知らず知らず重ねた人生の罪業もおきよめ地蔵尊の功徳により消滅するのであります。袖佛を礼拝するには先づ心身を清めることが第一歩であります。このことをおきよめ地蔵尊は教えているのです。清浄無垢の人間になり誠の心を持ってお祈りすれば何事も成就せざることなし。
一夢庵主合掌

大陽寺参道

大陽寺の参道の山道は、石ころが多く、歩きにくい。小さな木の枝がたくさん落ちていて、その下に小石があり、ずりゅずりゅと足がすべる。勾配も結構ある。

参道の山道を30分ほど登るとお寺の仁王門があり、大陽寺に到着した。少しほっとした。後日インターネットで調べてみると「天空の寺 大陽寺」というのがキャッチフレーズになっている。そこまで言うのはちょっと盛りすぎじゃないだろうか。(^▽^;)

大陽寺の仁王門

仁王門をくぐると、右手に石段があり、石段の先に本堂ぽい建物があった。早速本堂っぽい建物に向かう。大陽寺は千手観音がご本尊かと思ったのだが、後でWebサイトで釈迦如来がご本尊とわかった。千手観音は、親指ほどの伝説のものがあり、この世に三体あるそう。一つは善光寺、一つは浅草寺、もう一つが大陽寺となる。

大陽寺 本堂?への石段

本堂っぽい建物の拝所にてお詣りした。は仏像は見えない。扉も閉まっていたため余り印象に残らなかった。さらりとお詣りはすませ次に向かうことにした。

大陽寺の境内

妙法ヶ岳に向かうにあたり、大陽寺でトイレをお借りした。ややわかりにくい位置にあったが注意深く探せば見つかる。大陽寺を通り抜けて行くとき、左手に少し下りた位置にトイレはある。トイレに向かう途中の建物の中に犬が数匹いてやけによく吼える元気な犬だった。(^▽^;)大陽寺で印象に残ったのは参道入口のおきよめ地蔵尊と、犬に吼えられたことだった。

大陽寺は、宿坊、座禅体験、精進料理体験などで経営の道を見出されているようです。こんな山の中に泊まれたら気持ちよさそう。

大陽寺~地蔵峠

大陽寺からは地蔵峠を目指した。途中何度か車道を横切りながらの山登りとなる。横切った車道の脇には何台かの駐車スペースがある場所もあり、車も停まっていた。登山客だろうと思う。

登山道は、大体疎林の中を通る平凡な山道だった。ところどころ狭い場所があり、よろけて踏み外したりしないように歩いた。余り面白みがあるルートとはいえず、このルートで登ったのは失敗だったかなと思った。次に登る機会があったら素直に表参道を登ろうと思った。過疎っていて他の登山者とは一度も会わなかった。

4月下旬の土曜日の登山だったが、この日は気温が高く、すっかりばててしまった。大陽寺から尾根筋の地蔵峠に出るまで1時間半くらいかかった。

大陽寺~地蔵峠の途中の景色

大陽寺~地蔵峠の登山道にある水場

飲める水かよくわからなかったので一口だけ飲んでみた。のどが渇いていたので、いい水だと思った。

地蔵峠

ようやく地蔵峠まで上がってくると、登山者がぞろぞろ歩いていた。それまで登山道で誰とも会わなかったので、道路に例えて言うなら林道から幹線道路に出た気分だった。地蔵峠は標高1500mくらいのようだ。地蔵峠というだけあってお地蔵さんがあったように思う。

地蔵峠~三峯神社奥宮

地蔵峠から妙法ヶ岳への分岐までは主に下り、分岐後は主に上りだった。奥宮へは鎖や急な階段など下から登ってきた身としてはばてばてだった。険しい参道を歩いていると急にオレンジジュースが飲みたくなった。下山したら真っ先にオレンジジュースを飲もうと心に決めながら歩いた。

妙法ヶ岳 登山道

妙法ヶ岳 登山道

奥宮への鳥居1

奥宮への鳥居2

奥宮への鳥居

奥宮への鳥居はどの位置でとったものか、忘れてしまったので順番は不明。

 

奥宮 参道

妙法ヶ岳の登山道では滑落事故も起きているので、油断がなりません。(この写真の位置で起きたという意味ではありません)

奥宮 参道 石段

急な階段で斜度がきつかった。気温が高いせいか、あるいは人が多いせいか、あぶのようなハエのような小虫が多くて気持ち悪かった。あぶ?ハエ?ブユ?ブヨ?ブト?

奥宮 参道 石段 上から

奥宮

奥宮の祠のすぐ隣ではピクニック気分でお弁当を広げている人がおられ、また奥宮付近に人はたくさんいたので聖地感には乏しかった。他に弁当広げる場所が少ないためやむをえないのかもしれない。三峯の奥宮で神聖感を味わいたいのなら、雪の季節に装備をきちんとして来るべきではないだろうか。以前行った筑波山の雪の女体山は人が多くても聖地感はあった。

奥宮

小さな狛犬がたくさんです。

奥宮からの眺望

人が多いところは余り好きではないので、すぐに奥宮を去り、三峯神社に向かった。

奥宮~三峯神社

この日の登山道は気温が高いため、余り涼しい風がなかった。地蔵峠~妙法ヶ岳の間では比較的標高が高かったので時折、涼しい風には出会えたが、冷たい風というところまではいかなかった。

三峯神社側から見た奥宮参道入口

この写真は三峯神社側から撮ったものだが、ここまでやってきて、ほぼ三峯神社に到着した。疲れたので帰りはバスで下山することにした。

三峯神社付近は、大きな駐車場があったり、大きな飲食店が数軒あったりで大変賑やかであった。
早速お店に入り、登山道を歩いている時、ずっと飲みたかったオレンジジュースを飲んでみた。

オレンジジュース

これまで生きてきた中で最高レベルのおいしさのオレンジジュースだった。ずっと平地にいたらこのうまさには出会えなかったであろう何の変哲もないジュース。人生は体験なのだろう。
リボンオレンジという余り見たことがないジュースだった。

今回の妙法ヶ岳登山、三峯神社参拝では、オレンジジュースが最も印象に残った。

お店で休憩したあと、だるだるの体をひきずって、折角なので三峯神社を一応お詣りしてみた。

入口の鳥居

これが有名な三ツ鳥居なんだと思った。

三峯神社の門


これが、西武鉄道のCMなどでよく見るあの門か。感想は人が多い。

参道

本来よい雰囲気の参道なのだろうけど、疲れていたのと、トイレが見つからなかったので、トイレを探してきょろきょろしながら歩いてしまった。
結局これより先にトイレはなく、駐車場のところまで戻る必要があった。(^▽^;)

社殿への石段

拝殿の前

すごい人だかりができている。局地的な人口密度は、東京大神宮、(赤坂)日枝神社、大宮氷川神社、明治神宮といった名だたる平野部の神社に引けを取らない。

深山の神聖感ばりばりの神社かと思ったが、俗化された一大観光地だった。(^▽^;) 西武さんが派手に宣伝しているのも一役買っているのかな。今度は人が少なそうな時期に来てみよう。冬の雪の季節にでも。

ところで、三峯と言えば、氣守りが有名で、毎月一日の白い「氣」守りは大変な人気と聞くが、渋滞がひどすぎてとうとう6月(平成30年時)からは休止に追い込まれたようだ。色なんかどれでもいいのにと思うが、プレミア感のあるものを買いたがるのが人間の習性なのだろう。そういうプレミア商法のようなもので神社が購買欲をあおるのはおかしなことだと思う。それとも、ご利益ばかり求める人がわんさか集まる日をわざと作り、他の日を少しでも静かにさせる作戦だったのだろうか。

社殿

龍 瑞祥

境内の様子

境内社


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