日光表連山 大真名子山、小真名子山を登拝1
日光連山で未登拝の山のうち、大真名子山、子真名子山を登拝してみました。大真名子山は、男体山とともに修験の山として名高いそうです。太郎山や、男体山や麓の林道から大真名子山を望んだことがありますが、霊気に満ちたその姿に感銘を受けたことが大真名子山の登山のきっかけになりました。大真名子山、子真名子山はやや奥地にあるため、登山計画を作ってみると林道部分が長く距離数約26km、登り累計1300mの行程になりました。私は高山を歩くのが遅いので踏破できるのかやや不安でしたが、休憩を余りとらず、林道ではi一生懸命歩き、何とか8~9時間ほどで歩けました。光徳からスタートし距離を多くすることで、今後予定している女峰山登山の予行演習もかねました。
登山当日の日光市の最高気温は33℃でしたが、山はかんかん照りではなかったので、そこまで暑くは感じませんでした。つばの広い帽子を持って行きましたが利用は少なくてすみました。その代わりガスで眺望が阻害されました。7月に近い6月ということと、行程が長かったので飲料はペットボトル3本を用意しました。お茶(ジャワティーホワイト)×1本、水×2本です。ジャワティーホワイトは、ぬるくなると味が落ちると思ったので、最初に飲みました。
水は「TOPVALU尾鷲熊野の天然水」というのと、「アサヒおいしい水富士山」を持参しました。特に「尾鷲熊野の天然水」が美味しかったです。山で飲むには最高の水でした。冷えてなくても美味しいのは助かりました。水の消費は2.7本くらい飲みました。予備としてもう1本持っていったほうがよかったかもしれません。
さて登山ルートですが、今回、光徳方面、梵字飯場跡からは志津峠まで歩きで苦労してやってきました。林道に矢鱈とチョウが多いです。多いだけでなく、まとわりついてきました。何でチョウが追いかけてくるのか理解できませんでした。一度チョウの襲来から逃れるため走ってみたら顔にぶつかってきて最悪でした。蝶は褐色系と黒系がいましたが、種類はたくさんいました。6月末前後の日光の志津峠への林道はチョウに要注意と学習しました。
アクセス
・バスの場合
JR日光駅または東武日光駅からバス。三本松、または、光徳入口バス停下車。梵字飯場跡まで徒歩約40~45分。梵字飯場跡から大真名子山登山道入口の志津峠まで徒歩約95分。
三本松にはトイレあり(24時間、冬季なし、12月~3月閉鎖)。光徳入口トイレなし。
・車の場合
最も近いのが梵字飯場跡の駐車場。
梵字飯場跡から大真名子山登山道入口の志津峠まで徒歩約95分。
その他の駐車場としては、三本松、光徳にあり。
トイレは、梵字飯場跡なし。
三本松、光徳駐車場ともにあり。
三本松トイレ(24時間、冬季なし、12月~3月閉鎖)。
光徳駐車場トイレ(24時間。冬季あり)。
(以上、2018年6月の調査)
志津峠~大真名子山
志津峠(約1786m)から見た大真名子山
登山道入口から暫くは笹薮の道でしたので、心地よくなかったです。笹薮に入る前に体に自作の防虫スプレーをかけました。笹薮では両手に木の枝を持ち、笹をたたきながら通りました。恐らく誰かがすでに通っているとは思ったのですが、念のためのマダニ対策です。そのたたき音でクマなど野生動物がいたとしても引っ込んでしまったと思います。笹薮を通ったあと、騒々しくして申し訳ありませんと山にあやまりました。
登り始めてすぐに神像がありました。最初ぱっと写真でみたときは天狗像かと思ったのですが、よくみると違いました。何の像かはよくわからなかったのですが、後日、調べると八海山神像というようです。なぜ、日光に八海山が?と思いましたが、勧請されたという記録が残っているそうです。
登山道は傾斜が急でところどころ段差がありなかなか厳しい登りでした。ばてないように慎重にゆっくりゆっくり登りました。
鎖はありましたが、なしでも登れます。
見ての通りの変化に富んだ登山です。上の方がガスってました。
2つ目の神像につきました。三笠山神像というそうです。さらに登山は続きました。
上の写真のような厳しい山道を抜けると、急に眺望が開けた場所がありました。ガスが多くて視界不良の方角がありましたが、気持ちよかったです。以下の写真はその眺望が開けた岩の上から撮りました。
大真名子山 登山道 眺望が開けたところ
方角によってはガスがかかっていて眺望がまるっきりありませんでした。
眺望が開けたところを出発すると、先に険しい道はまだ続きました。日光三険の千鳥返しです。下の写真のはしご場です。
はしごがなかったら厳しいと思います。
千鳥返しを過ぎて、山頂が近くなって眺望が開けましたが、ガスだらけでした。ガスのにおいはドライアイスを思い起こさせるような独特なにおいでした。不快なにおいではありません。むしろ好きなくらいです。ガス状の気体が鼻の粘膜に接して一部溶け込むことによるにおいだろうと思います。
上の写真は、最後の険しい登りだったと思います。
大真名子山 山頂
険しい直登に近い登山道を経て山頂に到着。
大真名子山 山頂は、2375.4mです。意外にあっさりと山頂につきました。登山道も道迷い等の危険性は少なかったです。頂上の見晴らしはよかったですが、ガスが多くて見通しはよくなかったです。
山頂の祠です。こちらは日光二荒山神社管理の大真名子山神社になります。頂上に到達後、まずはこちらで登拝御礼のお詣りをし、祝詞を上げました。お祈りを始めると祠の内部でぼこっと音がしたので大変ありがたかったです。修験の聖地にふさわしい雰囲気で気持ちのよいお祈りができました。
この神像はネットで調べた限り、座王権現のようでした。御嶽山からの勧請でしょうか。
頂上からの下山開始(13:00過ぎ)
大真名子山 下山
大真名子山から小真名子山方面への下山途中には砂場っぽいところを通りました。
タカノ巣という地名のところに到着しました。このタカノ巣は、大真名子山と小真名子山にはさまれたくぼんだ地帯です。大真名子山からどんどん下っていった下げ止まりの部分です。せっかく大真名子山に登ったのに、また下りたのと同じくらい小真名子山を登るのかと思うとやや残念でした。タカノ巣とは、タカでも住んでる(住んでた)のでしょうか。それとも鷹の巣のような形状なのでしょうか。
次回、子真名子山の登山は、日光表連山 大真名子山、小真名子山を登拝2に続く
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