広々とした空の相模の寒川神社は青空が似合う

寒川神社には3月から4月にかけて3回参拝してきました。回を重ねたのは初回の参拝での印象が強かったためです。また、寒川神社の隣にある宮山神社も大変印象に残りました。寒川神社は相模国一之宮と格式が高く約14,285坪の大きな神社です。ロケーション的には、寒川町という少し田舎にあるためか普段の日はのんびり参拝できます。(*1)
境内が広いので人口密度がそれほど高くないのがよかったです。ご祈祷を受ける方が非常に多くて、繁盛している印象を受けました。
*1 関東の有名神社だけに、初詣等の人出はすごい。

寒川神社は陰陽道の考えをうまく取り入れているようで、八方除というのを打ち出されています。少し興味を持ち起源を調べてみたのですが、なぜどのように八方除が出てきたのか、いつ頃から定着したのか結局わかりませんでした。(; ^ ー^) 検索かけてみると、寒川神社の他にも大國魂神社、千葉神社などが八方除をやられているようです。
寒川神社に参拝するときは、八方除推しの神社の運営方針ににとらわれずにこの地方の大きな神社として参拝するとよいと思います。

 

寒川神社の起源

寒川神社の歴史は古く、御由緒書きによれば1600年前には奉幣(“天皇の命により神社・山陵などに幣帛を奉献すること”Wikipediaより)が書かれているとのことです。また、別の御由緒についての記載によれば、約1500年の歴史とのことです。社殿建立については、社伝によれば神亀4年(727年)とのことです。

寒川神社の周囲は縄文時代からの全国でも有数の大きな集落跡があるそうです。5世紀初頭のものとみられる大神塚古墳も近辺にあります。人が多いところに、寒川神社のような信仰の場所ができたのは自然なことだと思います。

 

寒川神社の特徴

■難波の小池

本殿の後方にある神嶽山神苑という庭園の中に難波の小池という神聖な池があります。神社のパンフレット等に寒川神社の起源と深い関わりがあるとの記述があり、昔はこの池を崇拝対象としていた時期があったものと思われます。難波の小池は神嶽山神苑の仲でも、本殿のすぐ後ろにあります。むしろ、難波の小池が元の拝礼対象でそのすぐ近くに本殿を建てたということかもしれません。

 

■神嶽山神苑

神嶽山神苑は寒川神社境内にあるよく整備された広い庭園です。ご祈祷を受けた人に入場券が渡されます。月曜日、冬季はお休み。神嶽山神苑の特徴は次の通りです。

  • 湧き水の池がある。
  • お水取りができる。(有料?) 浄め土がある。(有料)
  • 茶屋があり、風流な時間を過ごせるようになっている。
  • 方徳資料館があり、パンフレットの方徳資料館の説明には「神社の歴史と八方除信仰の根源を知ることができる」と書かれている。なぜ寒川神社は八方除なのかについて興味があり期待していたのですが、その部分の解説は見つけられなかった。(; ^ ー^) 陰陽思想についての解説は多い。

造園の歴史は浅く2009年だそうです。造園前はなんと禁足地だったそうです。(Wikipedia情報)ならば難波の小池の前に立ったときの身震いするような神聖さを感じたのもなるほどと思います。

 

■神社の位置取り
  • 寒川神社から見て、夏至には霊山である大山に夕陽が沈む。
  • 春分・秋分の日の日の出、日の入の線上には玉前神社、寒川神社、富士山、竹生島、元伊勢の皇大神社、出雲大社、日御碕神社が並ぶ。(レイライン)
  • 東京の裏鬼門の位置。
  • 相模川の左岸から800mのところにある。

 

■サービス内容随一のご祈祷

寒川神社のご祈祷は、参拝者の心をくすぐるのがうまいです。祈祷祈願者数全国一とされています。ハード、ソフト合わせたサービス内容で他の神社が真似できないレベルにあります。投資などもかなりされていると思います。寒川神社のご祈祷の特徴や繁盛している理由をいくつか挙げてみます。

  • 八方除を全国唯一として打ち出している(実際は他の社寺でもあり)
  • ご祈祷相談コンシェルジェ的な方がいて、受付時の丁寧な対応をされている
  • 病気平癒などでは、ご祈祷時にきめ細かな読み上げへの対応
  • ご祈祷を受けると神嶽山神苑に入場できる
  • 低めの価格設定(3千円~、平成31年4月現在)と八方除神札など豊富な授与品
  • 待合室がくつろげる(お茶、落雁あり)
  • 上から吊り下げられている長い振り鈴が独特

 

■「追儺祭」一月二日

以下、寒川神社のWebサイトより引用

  • 「追儺」とは「鬼やらい」とも呼ばれ、模的な所作により厄災を追い払う神事。
  • 午後八時、灯りが一斉に消された浄闇の中を、兜・金木・太刀を持った祭員が、太鼓の音に従い「難波の小池」と唱えながら境内を移動。
  • 難波の小池から汲んだ御神水を清前(きよさき)として境内二カ所で撒く。
  • 「宝物かぞえ」と称して副士長が唱詞を発し、祭員が復唱することで厄難の一掃を祈念する。
  • 神事終了後、御神前に供えられた弓矢は災難除けのお守りとして参列者に頒布される。

 

難波の小池

寒川神社の重要な神事である追儺祭には難波の小池の水が使われます。寒川神社のWebサイト等の説明書きによれば、寒川神社は水の神と記載されております。

この池は寒川神社の中でも非常に特別な場所となります。紺色っぽい深みのある色合いが美しい池で、波動がすばらしいです。水の神ということで時に龍神でも宿る場所ではないでしょうか。本殿とも位置的にかなり近いです。

難波の小池の付近の写真

難波の小池は撮影禁止であるため、直接撮ることができません。ばしゃばしゃ撮っている人もいましたが、神社側が禁じているので撮らないほうがよいと思います。上の写真は難波の小池から少し離れた位置から池が写らないように撮りました。前方の柵の向こうが池です。池の中央部には八角形くらいの石柱が建っていました。

 

入口~参道

 

境外の鳥居(曇天)

境外の鳥居(曇天)

入口

橋と入口

鳥居(晴天)

入口すぐの池

参道

参道(晴天)

神門前

神門

神門、客殿

向かって右側の客殿は、ご祈祷の受付場所です。立派な客殿の待合室で寛ぐことができます。

神門 扉

神門の提灯

神門越しの拝殿(2回目参拝時)

 

 

拝殿、本殿

 

拝殿(曇天、1回目参拝時)


初回参拝時では、懐の深いご祭神の気が体のまわりを包み込むような独特の気であったので印象に残りました。これまで一度も経験したことがないような二の腕の回りから抱き包まれるような何ともいえない心地よさが印象的でした。ご祈祷を受けたあと、授与品についていた御神酒の封を開けお供えしたところ、空気が変わり、眷属さんだと思いますが、大変喜んでいただけたようです。

 

拝殿(2回目参拝時)

神門内の境内は広々としていてとても気持ちがよかったです。

拝殿(晴天3回目参拝時)


二回、三回と参拝することで、大体、寒川神社さんの傾向がわかってきました。晴れた日に神門内の境内に入ると抜けるような青空でした。非常に解放感があり広大な大空との一体感が味わえ、天空への広がりと天空からのエネルギーを強く意識できる境内空間でした。特別な場所なのでしょう。寒川神社の隣の宮山神社もそういう要素はありましたが、自然の気は宮山神社が強く、場のスケールは寒川神社が大きいようです。

 

本殿(1回目参拝時)

本殿 千木(2回目参拝時)

本殿(3回目参拝時)

 

神嶽山神苑

神嶽山神苑への参道

神嶽山神苑の入口

受付詰め所あり。ゲートキーパーがいて、入場券をチェックされます。

難波の小池

神嶽山神苑に入ってすぐのところに難波の小池があります。奥の柵の向こうになります。右手に寒川神社の本殿がすぐそこにあります。
ここは寒川神社の中で、神々しさNo1スポットです。パワスポですが、軽々しくパワスポといいにくいくらいの雰囲気の場所です。お祈りを少ししたいところですが、結構頻繁に人が来ます。

 

手水舎

手水盤

 

お水取り

入口の受付詰め所で水を汲む容器を購入できます。

浄め土

 

裏参拝所

築山があり、鳥居をつけてありました。本殿を後方から詣るという場所ですが、本殿からは少し距離があるので、難波の小池か普通に拝殿で参拝することでよいと思います。

裏参拝所(明るめの撮影)

 

庭園

茶屋

庭園 八氣の泉

 

茶室入口

 

庭園

庭園

庭園 八氣の泉

 

方徳資料館前の手水

方徳資料館前 渾天儀

 

アクセス

・駐車場あり。敷地内に大きくはないが第1駐車場あり。隣接して第2、第3駐車場あり、少し離れて第4駐車場もあるようです。

・JR相模線寒川駅から約1.5km。または宮山駅から約600m。寒川駅から進んだ場合は、神社の正面方向から到着することが可能。宮山駅からは神社のやや後方、横から回りこむ形で到着します。

 


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