大悲願寺 あきる野散歩で古寺発見
東京郊外あきる野ののんびりした田舎を散歩してみました。歩いたのはJR武蔵増戸駅周辺です。このあたりは民家、畑、低山の山野などが入り混じっています。目的地は高尾神社~網代城山~網代弁天山~貴志嶋神社の軽登山兼神社参拝だったのですが、武蔵増戸駅から高尾神社に向かう途中大悲願寺というとてもよい雰囲気の田舎のお寺がありましたのでエントリーしてみます。高尾神社~網代城山~網代弁天山~貴志嶋神社の軽登山兼神社参拝のほうが既に記事に書いています。
大悲願寺はたくさん観光参拝の方が来られていて、見どころがたくさんあります。門前には公衆トイレがあるくらいですのであきる野市にとっても重要な観光資源なのだろうと思います。
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大悲願寺のご由緒、特徴
大悲願寺は真言宗豊山派、本尊は大日如来です。寺伝によると創建は1191年(建久2年)です。境内はなかなか広くて、本堂、観音堂、大師堂などの堂宇や、四国八十八か所霊場に対応した大悲願寺お砂踏霊場というのがありました。
映画、五日市物語のロケ地とのことです。五日市物語はあきる野の五日市の紹介兼ねた映画のようです。
国重要指定文化財の秘仏 阿弥陀三尊
国指定の重要文化財もあり、木造伝阿弥陀如来及脇侍(千手観世音菩薩・勢至菩薩)坐像の、阿弥陀三尊です。ネット情報によると、この木造伝阿弥陀如来三尊像は年1回(4/21,22。開示時間指定ありのようでした)開帳される秘仏のようです。他にも自治体指定の文化財は多数あり。
東国花の寺 百ヶ寺
東国花の寺は、関東1都6県の「花の寺」と称される寺院が集まり、平成13年3月に発会されています。大悲願寺を代表する花はシラハギです。伊達政宗がこの寺のシラハギを見て所望されたという由縁があるそうです。シラハギの見ごろは9月とのことです。
東国花の寺 百ヶ寺の大悲願寺のページより
赤色のハギのほうが派手なので「ハギの寺」といえばミヤギノハギに代表される赤ハギを植えているのに、この寺ではシラハギのみというのは理由がある。江戸時代に参勤交代で伊達政宗が江戸に滞在中、大悲願寺の15世秀雄僧正(政宗の実弟)を訪ねたさいに見た、庭に咲いていたシラハギの見事な花を思い出し、仙台から手紙で一株所望したといういわれ(政宗の書簡が今も残っている)があるためである。
境内の様子
上の写真の方向の建物は事務所らしき建物でした。中には大黒天像がありました。授与品などはこちらでいただくのだろうと思います。
境内
境内にはちらほらと花壇があり、花の百ケ寺というのを意識されているのかもしれません。この写真の方向の建物は本堂です。
大悲願寺のあちらこちら参拝
この日の参拝ルートとしては、寺務所の大黒天~大師堂~地蔵尊~観音堂~弘法大師像~本堂の順でまわりました。結果的にこのルートで正解だったと思います。というのも弘法大師像・本堂での参拝が強力な神さまの力で、非常に華やいだ美しいエネルギーだったためです。恐らく弘法大師・本堂を参ったあとに、観音堂や大師堂を参ったりするとかすんでしまうと思うからです。ただ、これはわたしの参拝体験であって、他の方は違うと思いますので気にしなくてよいと思います。
本堂・弘法大師像
立派な本堂でした。参拝時は法要か何かされていて和尚さんがお経を上げておられました。中でわたしもすわってお参りできたらなと思いました。でも外からでも経は聞こえてたしよかたです。
本堂は弘法大師像とともに、大悲願寺で一番よい参拝体験でした。弘法大師参拝の直後に本堂を参拝しました。本堂の参拝は、弘法大師像の直後だったため、弘法大師の参拝が引き続いていたと考えています。本堂は中に上がらずに屋外の拝所から参拝しました。戸の窓から本尊の大日如来さんらしき仏像がやや遠くに見えてました。
弘法大師像は、たまたま像が目に入ったのでついでに参拝してみようかという気軽な感じで参ってみましたところ、大悲願寺で一番よい参拝体験でした。とても強くて鮮やかなエネルギーが光っているような体験でした。
観音堂・大師堂・地蔵尊
阿弥陀三尊像が置かれてるのが観音堂だそうです。観音堂、大師堂は静かな仏さまらしい気が出ておりました。なかなかよい参拝ができたと思いますが、弘法大師像参拝後、もう一度参ってみるとかなり印象が後退してしまいました。なので、最後にもう一度弘法大師側をお参りして参拝を終えました。
なぜ観音堂を2度参拝したかというと、一旦参拝を終えて境外に出たあと、鐘をつくのを忘れていて戻ったためです。観音堂の前の門から再入場したため、観音堂を再参拝しました。
観音堂はよい具合に褪色した風の、風雅さがある建物でした。仏さまの霊気が通じているお堂でした。観音さまだと思っていたら、後から阿弥陀三尊像が置かれているとか。観音堂なのに観音さんはおられないのでしょうか。
大師堂
大師堂と弘法大師像とは全く雰囲気が異なりました。大師堂がしんみり、陰とするなら、弘法大師像は鮮やか、陽という感じでした。陰だからよくない等の意味ではありません。こちらの大師堂とは必ずしも空海さんを祀っているものではないのではと思いました。不思議な気で参拝できてよかったと思います。
大師堂があるのは真言宗のお寺の特徴であるようです。
地蔵尊
大師堂を参ったとき、ふと横を見ると地蔵さんの集合体のような地蔵尊さんがありました。呼ばれたような気がしたので真言を唱えて参ってみました。たくさん回ったので記憶が余り残ってないのですけども参拝できてよかったのだと思います。
大黒天(武蔵五日市 七福神)
大黒天
大黒天さんらしい、じっくりと体にしみこむような、よい感じの大黒天さん像でした。
四国八十八ヶ所霊場・梵鐘
これは入口入ってすぐの場所にあった八十八ヶ所霊場の石像です。石像は境内にたくさん点在していました。この日がこの後、登山する予定だったので一つ一つじっくり回るのは控えました。
お遍路さんは、お大師様にお会い出来る事を念じ乍ら、一度死んだ気持ちで遍路に出かけ懺悔の修行を積み、心を浄化し、清らかな心身となって再び帰って参ります。
そして今生かされているとの生命の尊き素晴らしさ有り難きを噛み締め 無事息災に暮らせるように更なる修行を積むのです。
四国霊場は弘法大師御自ら四国の山野を歩き、祈り断食修行せられた道場であり、その集大成が四国八十八ヶ所霊場であります。
(境内の説明板より)
梵鐘
ごぉーーーーん。心をこめてつきました。いい音がでました。
仁王門・中門(朱雀門)
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仁王門天井絵
上は中央通路の格天井です。大日如来の梵字の絵があるとのこと。この写真にも写っています。仁王さんの天井絵もあるとのこと。
これで参拝は終わりです。この後、高尾神社、高尾神社奥宮、網代弁天山、貴志嶋神社に向かいました。そちらの参拝記はアップすみです。
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