奥多摩の急登 鋸尾根登拝(奥多摩三大急登 本仁田山経由)

10月の中旬に奥多摩の鋸尾根を登拝してきました。もともとメインの行き先は川苔山(川乗山)でしたが、登ってみた感想として川苔山山頂はレジャースポット、隣の鋸尾根が山の神さまが宿る神聖な場所という感じがしましたので、鋸尾根を主役としてタイトルにしました。

登山ルートとしては奥多摩駅を出発、本仁田山、鋸尾根を経由して川苔山登山とし、帰路は鳩ノ巣駅に下山しました。

目次

奥多摩三大急登・大休場尾根と鋸尾根

川苔山への登山路は、多数の登山ルートがありますが、手軽なルートの中では百尋ノ滝から登るのが人気がありそうでしたので避け、比較的静かに登れそうな本仁田山(大休場尾根)ルートを登りました。本仁田山のあとは、鋸尾根を経由して川苔山に向かうか、鋸尾根を巻くかになりますが特に疲れもなかったので、普通に鋸尾根を登りました。それぞれの尾根の特徴を少し書いてみました。

大休場尾根

本仁田山への登山路である大休場尾根は、奥多摩三大急登と呼ばれているそうです。
急登ではありますが、一般的な登山道です。距離は安寺沢の登山口から約1.7kmと短いので、あまり苦にはなりませんでした。ただ、登山路の表面に小石、落ち葉、砂利がのっかっていて、上の方に行くとすべりやすく歩きにくい区間がありました。特に下りで通る場合は注意が必要だと思います。落ち葉に足をすべらせ滑落した遭難事故もおきているようです。

鋸尾根

鋸尾根については、距離は短いものの少し岩場があったりして面白かったです。また大休場尾根より険しく一般的な登山道よりはやや難易度は高そうです。鋸の名前の通り、Ⅲ、Ⅱ、Ⅰ峰の頂上などのアップダウンがあります。
鋸尾根の特徴として特筆したいのは、修験の雰囲気があることです。

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本仁田山登山

登山口

この安寺沢の登山口で奥多摩駅から車道(といっても車には出合いませんでした)を20~30分くらいは登ったように思います。奥多摩駅から約2.3km、300m弱ほどの標高差です。
登山口から約川苔山まで5.8kmとの記載がありました。

続いて登山口からすぐのところに乳房漢音がありました。少し離れたところから撮った写真なので小さくみえてます(下の写真)。乳房観音は登山方向とは逆の分岐先にありました。

乳房観音

祠の中に小さな観音像がありました。こちらを参拝したあと、ばん!という大きな物音がしました。

その後、安寺沢から約700mの標高差を登り、本仁山に無事到着しました。

大仁田山山頂

本仁田山山頂です。途中の登山路の写真は、撮影を忘れていました。
上の写真で、なぜ石が集められているのか、気になるところです。どなたかここによく登る人がいて、1回登るごとに石をここに置いているとかでしょうか。

山頂には休憩できるベンチが2つありました。休憩しようかとも思ったのですが、数十メートル後ろに違うルートから登ってこられたグループがいたので(大仁田山山頂近くでは、鳩ノ巣、または氷川方面からの登山ルートが合流しています)、ベンチはそちらに譲ることにしてすわりませんでした。もし仮にすわっていたら、きっと視線が痛かったでしょうから。(^∀^;) 数分山頂に佇んだあと、先に進みました。

大仁田山の先にコブタカ山(瘤高山)というピークがあり、さらにしばらく下ると大ダワに出ました。大ダワは鋸尾根の登山口にもなっており、鋸尾根への登山路のほか、川苔山方面への巻き道も分岐しています。鋸尾根は険しいので、巻き道のほうが通行量は多いようです。

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大ダワの祠、鋸峰Ⅲ~Ⅰ峰登拝

大ダワには祠があり、鋸尾根の神さまを祀っているようです。修験道の方なのかもしれませんが、祠を建てられていることにありがたい気持ちになりました。

大ダワ 鋸尾根登山口の祠

ここでお祈りをしたあと、鋸尾根に入りました。ここでの参拝よりも、鋸尾根の中で帰路参拝した際、もっとも気持ちがよい神気を感じ感動しました。祠での参拝より山中のほうが高い波動でした。

鋸尾根の急登

鋸尾根は、上の写真が最初の頃の斜面だと思います。写真のとおり、かなり急な土の坂になっており、急に険しくなっています。この斜面を登り始めた際、突然足のくつずれの痛みに気がつきました。
おそらく本仁田山・大休場尾根が急登だったのと、ずるずるすべる足元なのでかかとがすれてしまったと思います。急登ではくつひもをもっときっちりしめないといけなかったかなと思います。
坂の途中でくつずれの痛みのため、進めなくなってしまいました。仕方なく急坂の途中でくつひもをほどき、くつとくつしたを脱ぎ、絆創膏を二重にはりつけ、何とか登れるようになりました。(^∀^;) 患部のかかとが赤くなってました。

土の急坂を上ると、今度は岩の急坂がところどころでてきました。岩場なので気をつけて登りました。下に岩場の写真を数枚掲載しています。
長い岩場ではなく、高度感もないので、晴れていればそれほど難易度は高くないと思います。岩場は楽しかったです。岩場が苦手な人にとっては難しいかもしれません。

鋸尾根の岩場

鋸尾根を下りると、舟井戸、東の肩という場所を通過して川苔山(川乗山)に向かいます。比較的なだらかな道のりで、割合簡単に川苔山に到着しました。
鋸尾根には休憩できる場所はありません。鋸尾根と川苔山の途中、舟井戸~東の肩にはベンチが数ヶ所ありました。

なお、帰路も巻かずに鋸尾根を通りました。往路の鋸尾根ではくつずれとひざ痛であまり余裕がなく通るだけでしたが、帰路の鋸尾根ではしばらく山中で立ち止まり、山の神さまに祈りを捧げたのがとても神聖なひとときでした。山に登り、山の神さまに意識を向ける人への特典だろうと思います。自然に入り、霊山の雰囲気にふれることで精神的に豊かな気持ちになると思います。
奥多摩では有名な御嶽神社奥ノ院の神さまはとても力強く輝かしい感じですが、ひとけが少ないところでひっそりとした雰囲気を感じるのもよい経験です。

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川苔山(川乗山)

川苔山

川苔山は、人気の山なので山頂は多くの人でにぎわっていました。
にぎやかな場所ではゆっくりできないと思ったのですぐに下山しました。帰路は、鋸尾根経由大ダワから鳩ノ巣に下山しました。鳩ノ巣への下山路はなだらかな道のりが大半で歩きやすい反面、植林された針葉樹の樹林帯主体の変化の少ない道でした。下りだからよいですが、登りに利用するには退屈だろうと思います。

まとめ

今回の登山ではもともとそれほど期待してなかったのが、予想外に面白く、また霊峰の体験、くつずれやひざ痛の体験と対処もあり、とてもよい体験となりました。

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登山データ

登山路
奥多摩ー安寺沢登山口ー大休場尾根ー本仁田山ー大ダワー鋸尾根ー川苔山

下山路
川苔山ー鋸尾根ー大ダワー鳩ノ巣

登山ルートについては、ヤマタイムの登山地図で川苔山を検索すると確認ができます。

累計標高差
登り、下りともに約1,480~1,500mの間くらい

トイレ
山中にはなし。奥多摩駅、鳩ノ巣駅のほか、鳩ノ巣の下山口近辺の駐車場にもあるようでした。

水分消費量
500mlのペットボトル×2本持参。水、およびポカリ。それぞれ4割程度を消費。

食事
おにぎり×1個、行動食はポカリ。サプリメントとしてグルタミン、BCAA、ビタミン。

装備
ときどき肌寒い風が吹いたため、薄い手袋着用。

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