前日光 地蔵岳・薬師岳・雪難路の1618m峰 縦走登拝

2月の下旬に前日光の修験の山々を縦走登拝(登山)しました。2月の上旬に祖母山を登拝したとき雪山がきれいだったので今度も雪山をと思い前日光を行き先としました。奥日光は雪が深すぎますし、赤城山や秩父、丹沢などは雪が余りないと予想したからです。ルート的には次の通りです。前日光の古峯神社を出発し概ね北方向の奥日光の中禅寺湖畔に縦抜けする縦走です。

古峯神社
 
ハガタテ平(1281m)
 
地蔵岳(1483m)
 
薬師岳(1420.3m)
 
細尾峠(1193m)
 
1618m峰
 
茶ノ木平
 
中禅寺湖(1282m)

コース概況

事前の調査では少し前のネットの登山記録でハガタテ平あたりから雪があるとのことでした。行ってみた結果としては、ハガタテ平に少し雪はあったもののだいぶ少なくなっている印象でした。地蔵岳までは雪がちらほらあったもののアイゼンなして行けました。薬師岳に向けては下りも入るので軽アイゼンをつけて進みました。その後薬師岳から細尾峠の途中で雪がなくなってきたので一度アイゼンを脱いだのですが、細尾峠から1618m峰への登り以降は雪がだんだん深くなっていき再度軽アイゼンを着用し中禅寺湖の下山まで必要でした。1618m峰から茶ノ木平の一部あたりでは雪深く、笹原のためか膝から太ももくらいの踏み抜きが多発してきつかったです。その区間だけ歩くのであればスノーシューやワカンがあった方が歩きやすいのだろうと思います。下山後は雪の効果で登山靴とアイゼンが洗った後のようにきれいになりました。(*´∇`*)

難易度
コース全体を通じて雪がなければ道中難路はないと思います。地蔵岳を登る際に数回渡渉がありますがその際に道に間違わないようにすること、薬師岳から細尾峠への下山時に氷が地面についた細い崖道があるのが注意点くらいです。逆に言えば雪がなければコースの変化はそれほどでもないです。距離はなかなか長かったです。天候が悪かったためGPSがうまく動いておらずデータをきちんと取れてないのですが累計の標高差は恐らく1600m~1700mくらいだろうと思います。
混雑度
天候がよければ男体山方面などの眺望がよい割りに、登山者は多くなく修験の道としての静かさをもった縦走路です。今回の道中途中(ハガタテ平あたり)まで女性の登山グループと男性のソロを見かけましたが途中からは全く人の気配はありませんでした。

当日の天候

晴れ時々曇り系の好天の天気予報でしたが実際は吹雪まじりの強風でした。前日の天気確認時に日光の強風があったのである程度予想していましたが、雪は予想外でした。このため眺望は悪かったです。気温は日中はそれほど低いと感じなかったので氷点下は行ってなかったと思います。夕方近くなり1681m峰から中禅寺湖の下山時にザックのサイドに挿していたペットボトルが凍ってきていたので氷点下だったと思います。

当日の服装と水

当日の服装は次のとおりでした。

トップス
・ドライレイヤーのスキンメッシュ半袖(ファイントラック)
・ベースレイヤーのメリノスピンライトジップネック長袖(ファイントラック)
・アウターはアルパインシェルのエバーブレスバリオジャケット(ファイントラック)
ボトムス
・トワイライトウォームパンツ(タイツの着用はなし)
その他
・イアーマフ
・ゲイター+軽アイゼン(積雪時のみ)
・トレッキングポール(積雪時とすべる地面の時)

トップスについてファイントラックで固めたからか汗の速乾性と風の遮断性があり吹雪混じりの強風にさらされても寒くなかっです。ベースレイヤーは薄い生地ですがウールが使われており保温性がありました。強風防止のためアウターのフードをずっとしていたのですがジッパーを上げるとフードが脱げてしまうこともなかったのもよかったです。直接アウターに顔が接しないようタオルで鼻と口元を覆って歩きました。

登山に入る前は寒いので上記の服装に加えもう2枚ほど着込んでいたのですが、登山を始めてすぐに暑くなってきたので脱ぎ、下山後は陽も暮れてきて寒いのでその2枚+ソフトシェルを着込みました。

飲み物は500ml×1本(水)と350ml×1本(ほうじ茶)を持参しましたが、道中トイレがないと思いトイレ抑止のため500mlの1/5~1/4ほどだけ飲みました。しかし一度我慢できず携帯トイレを使用しました。

古峯神社

登山開始の前にせっかく門前まで来たので古峯神社に立ち寄り参拝をしました。

古峯神社 社号標がある鳥居

拝所

時間があれば靴を脱いで中に上がって参拝するところですが、登山(登拝)で急ぎますので外にある拝所から安全祈願をするにとどめ、すぐに出発しました。

トイレを古峯神社で借りようと思ったのですが見当たらず(靴を脱いで建物に上がればあります)、トイレは古峯神社外の道路沿いに見つかりました。下記の地図参照。

 

地蔵岳で道迷い

地蔵岳への道路

冬季は自動車が通れないよう閉鎖されています。

登山口

地蔵岳の登山口に到着。熊注意の文言ありです。登山道は自己責任での通行となります。越冬していない熊がいるかもしれません。

林道

はじめのうちは、普通の林道でしたが・・・

林道が岩路に

だんだん荒れて、石の山道のような林道のような路になりました。



滝に出くわしました。水量が少なく写真からはわかりずらいですが、一応滝でした。

斜面

上の写真は滝の横の斜面です。急な斜面でした。本来は登山道ではない斜面でしたがわたしは道を間違いこの斜面を登ってしまいました。正しいルートは川を渡って進むものでしたがわかりにくかったです。この道迷いで30分ほどロスしてしまいました。この日は早く下山できれば中禅寺湖畔で立木観音でも行ってみようかと思っていたのですが残念でした・・・。(^∀^;)

渡渉する川

こんな風な川がありました。川を渡ったりまた戻ったりで登山道を探しました。この川の位置から10分ほど探して登山道に戻れました。

渡渉先のリボン

川を渡ったら小さい赤いリボンを発見してほっとしました。営林署管轄の森林を通るため登山道としての案内は控えめで見つけにくいです。

地蔵岳登山道

明らかな登山道に復帰できて再びほっとしました。山に向かって入山挨拶の拝礼をしました。この後ハガタテ平に向けて登ります。ハガタテ平にまでには渡渉を数回繰り返しました。たぶん3回くだと思います。

地蔵岳を登山中に急に右ひざ痛が発生し、ゆっくりとしか歩けなくなってしまいました。この先膝痛が悪化したら途中で退却しようかとか弱気なことを考えながら、でも行けるところまで行ってみようかと思いました。膝はだましだまし行けば何となく大丈夫なような気がしました。

ハガタテ平

ハガタテ平到着!です。登山口から約1時間50分、古峯神社からだと約2時間でした。(道迷い時間30分弱含む。)
ハガタテって聞くと、太郎山の登山道の地名を思い起こします。ハガタテの意味はよくわかりませんが笹原の葉でも関係しているのでしょうか。

雪道

ハガタテ平からは少し雪がありました。ハガタテ平で少し拝礼をしました。山岳神に拝礼が可能でした。

ハガタテ平からの斜面

雪が消えたりもしました。

地蔵岳の祠

地蔵岳の祠に到着です。こちらで山の神さまにお詣りをさせていただきました。

地蔵岳 頂上付近

祠方面を撮っています。

尾根道

上は振り返って祠方面を撮った写真です。

夕日岳方面への尾根道

 

 夕日岳遙拝

地蔵岳~夕日岳への尾根道

雪が結構あったので軽アイゼンをつけました。


ところどころ雪がない箇所もありました。

夕日岳を遙拝するような祠に到着

夕日岳への分岐近くにある稜線上の祠です。夕日岳は稜線上になく、往復する必要があります。祠の後方に見えるのが夕日岳だと思います。先を急ぐので夕日岳に立ち寄るのはやめました。夕日岳からの眺望はよいそうですが、薬師岳から類似の眺望が可能であることは調べていました。またこの日はそれ以前に眺望がまったくありませんでした。
ここの祠で山の神さまに拝礼することができました。なかなかよい拝礼ができました。事前調査で夕日岳の山頂付近には祠はなかったと思います。

夕日岳から薬師岳への尾根道

~次ページへ続く