伊弉諾神宮 淡路島の国生み神話の神社
淡路島は面積の大きさや、畿内にも近い位置取りの重要性、古事記や日本書紀に国生みに関連して登場することから日本で一番存在感のある島ではないでしょうか。その重要性の要因として、国生みの神が祀られている伊弉諾神宮があることがあげられます。
伊弉諾神宮は以前から行きたいと思っていましたので、10月下旬に本州から足を延ばしてみました。その日は体調がすぐれなかったのですけど、なかなか機会もないので頑張って行ってみました。淡路島は他におのころ島神社というところも興味があったのですが、そこまで足を延ばす気力がありませんでした。
伊弉諾神宮に行ってみた感想としては、久しぶりに日本の神社の中の神社に来たという気がしました。遠くからでも来る価値があり、一生に一度かできれば何度か来てみたいと思うようなところでした。伊弉諾神宮は淡路国一宮でもあります。
淡路島の風景や雰囲気もよかったです。沿道には幸せのパンケーキや、ガーブ コスタ オレンジなど人気のおしゃれな飲食施設がありました。幸せのパンケーキは行列ができてたので、行くのなら平日がよいでしょう。交通は明石海峡大橋から津名までいかず、淡路のICで降りたら海沿いを走れます。土曜日で道路はすいてました。高速バスが三ノ宮から伊弉諾神宮まで通じてました。
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国生みと淡路島とおのころ島
Webサイトなどで国生み(国産み)についてざぁーっと調べて分析し、下に整理してみました。諸説あるようなのですべてを網羅したものではありません。
高天原におられた国生みの神さまは日本列島を形成し、その一つとして淡路島も含まれたようです。日本神話に記載されている国生みで生まれたのは、淡路島、四国、隠岐島、九州、壱岐島、対島、佐渡島、本州です。古事記と日本書紀では、生まれた順番が異なり、古事記では最初に淡路島、日本書記では本州だそうです。北海道などは当時のヤマトの範囲外ということなのでしょう。八つの島が生まれたところから、これらの島々を大八島国とよぶようになりました。 これが日本の国土のはじまりです。
大八島の中で淡路島は面積は大きくないものの、国生みの神の神社といわれる伊弉諾神宮が存在していることから重要な地であることがわかります。
日本神話の古事記や日本書記では、国生みの神さまが最初おのころ島に降臨したとされているそうですが、おのころ島ははっきりしないとのことです。どこかにいってしまったのでしょうか。架空の島という説があり、案外地上ではなかったのかもしれません。
参考リンク先:神社庁 国生み
イザナギプレート
日本列島の成り立ち、国生みについて、プレートが関連するかもしれないと思ったので、プレート情報を調べてみました。
過去、日本を形成したとされるプレートがあり、呼び名はイザナギプレートです。日本ができたあとイザナギプレートはユーラシアプレートの下にもぐりこんでいまはないそうです。
Wikipediaイザナギプレートより
「1億3千万 – 1億年前に、現在の北西太平洋に相当する地域に存在した。アジア大陸に衝突しながら北東に運動したため多くの横ずれ断層を発生させた。中央構造線もその一つである。現在の中国南部付近にあった島を移動させ、中国北東部に衝突させた。これが日本列島の原型である。西日本の地質(たとえば三波川変成帯)に大きな影響を与え、現在の北海道の中央を縦断していた。」
現在日本付近は、わたしがカウントしたところでは6つのプレートが接する複雑な地形です。プレートや中央構造線などの断層は、日本人の活動や精神性に影響を与えています。
上記のイザナギプレート時代、日本は大陸にくっついていたわけであり、その後、分離させたのを含めて国生まれと国生みではないでしょうか。
そのおかげで大陸の気性の荒い外敵を防ぎ、日本の独自の国民性が作られていきました。また、遠くから日本を目指して日本に移り住んだ民がいるとされています。
伊弉諾神宮は国生みの神を祀る幽宮?
日本書紀神代巻に「是以構幽宮於淡路之洲」とあるそうです。(伊弉諾神宮のWebサイトより)国生みの神功をはたされた伊弉諾の大神が、天照皇大御神に国家統治の大業を委譲され、淡路島に帰還され、多賀の地に幽宮を構えられたとのことでした。伊弉諾神宮の創祀の起源だそうです。
多賀の地とは、淡路島で伊弉諾神宮がある土地の名前が多賀です。
幽宮と書くと、イメージ的には幻の宮とか、引退して一線を退いた隠遁の宮のようなイメージが伴いますが、実際は現役の活気のある神社です。昔あった宮が幽宮というような意味かもしれません。幽宮はかくりのみやと読ませるそうですが、なぜかくりのみやと読ませるのか疑問です。
続いて、伊弉諾神宮の参拝記になります。
伊弉諾神宮参拝 社頭・鳥居
入口横には国生みの島 淡路の石碑が立っているようですので見て行くのもよいと思います。(写真なし)
古代国家を支えた海人の営みと書いてあります。淡路島は場所柄、海洋民族、海人がいる島だったということです。
七五三真っ最中でした。
参道・正門
青空が美しいです。
伊弉諾神宮 拝殿・本殿を参拝
伊弉諾神宮は、夫婦円満としても知られているそうです。夫婦に限らないのかもしれません。ご利益なのかどうかは断言はできませんが、伊弉諾神宮に参拝後、家の雰囲気が明るくなったり、かなりよい感じが続いています。何となくですが感情をなごませるような、とべとげした感情になりにくい何かがあるようです。和のエネルギーというのがあるとしたら、身に付けたいです。和のエネルギーを何に使いたいかというと、打合せや話合いなどでぎすぎすしたときに、自分の発する言葉に和のエネルギーを乗せて話すことで場をなごませたり、和のエネルギーを送ったりしたいためです。ある程度は誰でもできると思います。
伊弉諾神宮でもっともよい場所は、当然ながら社殿での参拝です。
本当にすばらしいご祭神のエネルギーで、強くひきつけられる磁力があります。じりじりとした気が身をごがすように奥の方まで浸透してきて、心の中で感動したときにでるため息がでました。これだけのご神気があるからこを、国生みというのも、みんなすんなりと腑に落ちるのでしょう。国生みだけでなくいまも日本を支える神さまのうちの一柱といわれております。
休日のためか、拝殿前は常時にぎわっていました。
青空がくっきりとしており、淡路に注ぐ明るく晴れやかな陽光も印象的でした。淡路島自身がよい土地なのでしょう。この日、伊弉諾神宮には西淡沿いで来たので、明るい土地の雰囲気を感じました。どことなく九州っぽい南国の雰囲気がありました。
ぽかぽかした日差しがある日でしたが、日傘をさす人はいませんでした。
明るくのどけし風景です。境内には昭和天皇のお手植えがあるそうです。
見ていると、昇殿参拝(ご祈祷)をした人は、本殿で参拝ができるようです。
巫女さんの舞いの風景はとてもよかったです。舞いというより、巫女さんは鈴を振りながら扇子を持ち、歩いているだけだったかもしれません。太鼓が適度に鳴っていました。のどかで清らかな儀式でした。
冬は寒いから引き戸もしまるのかなと思いました。
境内風景
印象的な 境内社 境外社
夫婦大楠と岩楠神社
岩楠神社は参拝される方が多めで賑わっているのが印象的でした。この日は人気がありすぎて落ち着いて参拝できる風ではなかったです。和合の象徴神とされているそうです。わたしは大楠を何周かして時々立ち止まってお祈りをしました。
元々二株だったのが一つになった大楠です。大楠は、同じ瀬戸内の大山祇神社にも立派なのがあったように思います。その他、 筥崎宮にも。楠(クスノキ)は暖地に育つそうです。
淡路祖霊社
おそらく雰囲気はよかったと思います。
放生の神池と延壽宮
延壽宮は池の中に建つ神社で参拝感触はよかったです。境内図を見ると本殿の後方にも神池があるようでしたが、行き方がわからず行けませんでした。
柳之御井社
柳之御井社は、境外社です。伊弉諾神宮の後方に回りこんだところにありました。徒歩5分くらいだっと思います。
もともと、ここにおられる神さまなのか、わたしが来たときに来られたのかはわかりませんが、すばらしい神さまへの参拝ができました。伊弉諾神宮と同じく虹系のエネルギーです。
伊弉諾神宮 遠景
伊弉諾神宮の参拝記はおしまいです。以下は、淡路島のほかの神社について書いています。
淡路島の神社 おのころ島神社(自凝島神社)
淡路島にはおのころ島神社という神社があり、名前が淡路島らしくて面白いです。おのころ島は架空の島という説が有力なようなので、おのころ島神社は、もともと違う名前の神社が後におのころ島を冠した神社名に改名したとか、経緯があるのかもしれません。おのころ島神社のWebサイトやWikiなどを調べましたが歴史的な経緯の情報はわかりませんでした。創建が不詳なほうがロマンがあってよいかもしれません。
神社の特徴は、巨大な赤い鳥居と、神社の鎮座する土地がこんもりした島亀のような形で、おのころ島神社と名づけるのにはふさわしい外見です。
わたしはまだ行ったことがありませんので、機会あれば行ってみたいです。
淡路島の神社 諭鶴羽神社
諭鶴羽神社は、淡路島で伊弉諾神宮の次に行ってみたい神社です。この神社は、伊弉諾神宮を参拝して帰宅後に知りました。
諭鶴羽神社のWebサイトによれば、“諭鶴羽山の頂上には、頂上社として二神をお祀りし、奥の院は、最初に諭鶴羽神社がご創建された元の諭鶴羽神社として、二神をお祀りしています。”とのことです。
諭鶴羽山の頂上の神社ということで、山の神さまなのかもしれません。ネット写真を見ているとよさそうな神社です。諭鶴羽はゆづるはと読みます。諭鶴羽山は、標高607.9mの淡路島最高峰です。
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